【TODAY'S BOOK】ヒライユミカが選ぶ”2012年ベストブック” |
2012 12.13 Thu |

本にまつわるトピックスをお届け・・・『TODAY’S BOOK』!!
私、ヒライユミカが2012年ベストブックに紹介するのは、今年一番読み返さずにいられなかったマンガ。
【ふみふみこ著 / さきくさの咲く頃】
舞台は奈良。 幼い頃に父親を自殺で亡くした主人公の女の子、幼馴染のいとこの双子の姉弟の高校3年生の1年を描いた物語。
人の死、性、三角関係、同性愛など…一般的にはタブーと言われるシーンが多々出てくるのに、嫌な感じがまったくない。 むしろ読んだ後はあったかさと元気が湧いてきます。
1つ1つのシーンにも考える所があるんだけど、一貫として『距離』という問いかけがあるようにも思うんです。 距離によって見えるものと、見えないものがある…。 私たちは日々の生活の中で、人との付き合いや情報など受け取る時、距離を踏まえた上で読み解いているのかな? 勘違いして孤独を感じたり、怒りやぬか喜びをしたりしていないだろうか?
少ない台詞、シンプルな絵柄なので、読む側の読解力が試されます。 でも大丈夫、自然と引き込まれて何度も読み返さずにいられない“ひっかかり”が必ずありますから。 読む人の数ならず、読んだ回数だけ広がるマルチエンディングです。
ちなみに…タイトルになっている『さきくさ』は万葉集で2編詠われています。 1つはこの本にも登場するキーワードにもなりますが、もう1編も調べてみてください。 全く違う和歌なのに、バッチリとストーリーにリンクしています。
ふみふみこ先生、恐るべし☆
こちらの本、本日1名様にプレゼント! 欲しい〜!という人はメッセージをおくってください★
 そして今回もヒライユミカ手作りのポップが書店に登場予定です♪ 今回は、こんな感じです。
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by スタッフ | TIME 20:30|コメント(0)|カテゴリー:【TODAY's KICK】TODAY'S BOOK (木曜日)
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